黒猫ラスタスはニュージーランドの人々のアイドルだった。
バイクが好きで、ヘルメットにゴーグルとバンダナがやけに似合っていた。
主人のマックスはバイクのコレクター、中でもラスタスの
お気に入りは、50年代物のサンビーム。
その燃料タンクの上に乗り、身を乗り出し
風にヒゲを靡かせることをカレはこよなく愛した。
そんなラスタスを人々は愛し、ファンクラブも結成された。
とこらが、ふたりは交通事故で突然この世を去った。
何時もの様に、バイクに乗って走行中
前方から飛ばして来た乗用車と正面衝突。
非は相手方にあった。
1000人以上のバイカーが集まり、ラスタス&マックスの合同葬が行われた。
ふたりが一緒に入った柩の上には、大小のヘルメットが
何時もふたりが、バイクに乗っていた時の様に置かれ
それが余計に人々の涙を誘った。
1998年の事です。
猫って好奇心旺盛で、自分の知らない世界の事を
すごく知りたがる所が、確かにあります。
そしてそれと同じくらい、冒険心も持ち合わせています。