僕の中の少年
気分を変えて、俳句なんぞ
たまには、いいかなと!
好きな、山頭火の句を
少し紹介します。
あてもなく踏み歩く草はみな枯れたり
雪の中人影の来てやがて消えけり
ささやかな店をひらきぬ桐青し
ヤマの青さをまともにみんな黙りけり
分け入っても分け入っても青い山
すべってころんで山がひっそり
焼き捨てて日記の灰のこれだけか
捨てきれない荷物のおもさまえうしろ
うしろすがたのしぐれてゆくか
いつまで旅することの爪をきる
あてもない空からころげてきた木の実
月へひとり戸をあけとく
何を求める風の中ゆく
また一枚ぬぎすてる旅から旅
わたしひとりの音させている
お手手こぼれるその一粒一粒をいただく
そして山頭火最後の句
もりもりもりあがる雲へ歩む
彼はその生涯、世間の型に入らなかった。
その句は、流派的にいえば自由律、非定型
人生も俳句も無礙の非定型だった。
いかがでしたか?
たまには、こんな物も読んでみて
短い言葉の中で、想像を膨らませて
その世界で、遊んでみては。